中高年齢者サポートセンター
団体紹介
総人口に占める65歳以上の高齢者は約30%に達し、今後も増加が見込まれています。元気な高齢者として生きがいや社会的役割を持ち続けられる環境づくりが求められる一方で、ひとり暮らしや認知症、体力低下などの課題も深刻です。さらに災害時には高齢者の被害が大きく、日頃からの備えと支援体制の強化が不可欠です。こうした背景を踏まえ、誰もが安心して暮らせる社会の実現と、将来に備えた人生設計の重要性を広く伝えるための活動を推進しています。

HP https://chuukounen.net/
該当SDGs 目標番号
インタビュー
役員 髙尾和宏さん
高齢社会に向けた多角的な支援活動
地震などの自然災害や社会課題の複雑化に伴い、高齢者を取り巻く環境は大きく変化しています。こうした状況に対応するため、5つの実践的な支援活動を行っています。
1.防災対応(避難所・高齢者施設)
自然災害発生時、とりわけ高齢者は避難生活において大きな負担を抱えやすい存在です。そのため、現場で役立つ実践的な知識と対応力を身につけることを目的に、以下の取り組みを実施しています。
・避難所エキスパート養成講座
・東京HUG(避難所運営ゲーム)体験講習会
・借り上げ福祉避難所(宿泊施設避難所)推進プログラム
これらの活動を通じて、災害時にも安心して過ごせる環境づくりを目指しています。
2.セカンドライフを支える資格試験
定年後、自由な時間が増える中で「新しい学び」に挑戦する方が増えています。充実したセカンドライフを実現するために、さまざまな資格試験の案内を行い、知識習得や社会参加のきっかけを提供しています。
3.中高年のひきこもり対策
近年、「8050問題」と呼ばれる社会課題が注目されています。これは、80代の親が50代のひきこもりの子どもを支える状況を指し、さらに高齢化が進んだ「9060問題」としても認識されています。
この深刻な課題に対し、関係団体と連携しながら継続的な支援と対応に取り組んでいます。
4.成年後見制度の普及
「任意後見制度」は、将来認知症などで判断能力が低下した場合に備え、自らの意思で支援内容をあらかじめ決めておくことができる制度です。この重要な制度への理解を深めるため、ポイントを30のテーマに整理し、わかりやすく学べる「任意後見ベーシック」資格制度を運営しています。
5.認知症予防への取り組み
2019年6月、国は「認知症新大綱」を発表し、「予防」の考え方を新たに定義しました。それは「認知症にならないこと」ではなく、「発症を遅らせ、進行を緩やかにする」というものです。この考え方に基づき、実践的な知識を持つ人材を育成するため、「認知症予防サポーター」資格試験を開設・運営しています。

認知症予防サポーターロゴ
今後の取り組みについて
2024年1月1日、国は「認知症基本法」を施行しました。その目的は、「共生社会」の実現を推進することです。「共生社会」とは、認知症の人を含めた国民一人一人が個性と能力を十分に発揮し、相互に人格と個性を尊重しつつ支え合いながら共生する活力ある社会のことです。私たちは「共生社会」を実現するには、令和元年6月に閣僚会議で決定した認知症大綱でうたわれている「認知症になるのを遅らせたり、進行を緩やかにする」という予防法を日常生活の中に取り入れることが大切だと考えます。

コンセプトイメージ図
一般的に認知症は脳が老化することが主な原因とされているようですが、「思い出」は劣化することなく脳裏に焼き付いているものだと言われています。
この特長に注目した私たちは「思い出」をつづり、語り、互いの感情をリスペクトすることで認知症予防を実現させたいと考えています。新・認知症予防プロジェクト“思い出さんこんにちは®”というコンセプトのもと、認知症になることに不安を感じている人はもちろん、軽度認知障害の人や認知症の進行を緩やかにしたい人まで、誰もが「思い出」と思う存分ふれあうことで認知能力の維持向上を目指していただきたいと思っています。
代表からのメッセージ
私たちは、認知症の理解を深めるためのコミュニケーションツールとして活用し、多世代交流・共生を実現していただきたいと願っております。「誰もが認知症になりうる時代」は、国民一人一人が認知症を理解して予防に努めることが大切です。
取材を終えて:公認サポーター 加藤美奈子
非常に面白い取り組みをされ驚きました。思い出さんこんにちは®のコンセプトはとってもいいなあと個人的に感じました。私自身、年を重ねるにつれ記憶力低下が不安になりつつありました。しかし思い出の引き出しがあればそれでいいんだ、と自己肯定感が上がりました。