ローカルSDGs アクションフォーラム

参加団体の活動紹介

健康は住宅で決まる
住まいの本質を考えよう

アレルギーと住宅を考える会

団体紹介

「なぜ、これほどまでにアレルギーで苦しむ人が増えたのか」。

その問いに真正面から向き合い続けているのが、「アレルギーと住宅を考える会」です。

「健康は住宅で決まる」という理念のもと、自然の法則である「循環」の考え方を基本にした家づくりを追究してきた全国組織です。アレルギーや化学物質過敏症、原因不明の体調不良など、現代病の背景に「住宅」が深く関わっているという視点から、建築の在り方を問い続けています。

アレルギーと住宅を考える会
HP http://www.kenchiku.gr.jp/

該当SDGs 目標番号

インタビュー

会長 川田季彦さん

会長 川田季彦さん

住宅が変われば、体調も変わる

日本は、世界でも有数のアレルギー大国です。体がすっきりしない、よく眠れない、冷えや不定愁訴に悩む方も少なくありません。私は、住宅が変われば体調も変わると考えています。

高度経済成長期以降、日本の住宅は大量供給を目的に急速な工業化が進みました。その結果、化学物質や石油製品が多用され、便利で快適な住環境が手に入った一方で、シックハウス症候群やアレルギーなどの健康問題が顕在化してきました。

日本の住宅の平均寿命は約30年といわれています。20年で資産価値がゼロになる住宅も多く、空き家問題は深刻です。今後、太陽光パネルや住宅の解体処分に伴う産業廃棄物の増加は、深刻な環境破壊を招くことが危惧されます。

経済最優先の住宅政策が、健康や環境の問題に真正面から向き合ってこなかった結果ではないかと考えています。

当会の体験ができる住宅(山形県)
当会の体験ができる住宅(山形県)

自然から遠ざかり、病気に近づく

現在の住宅政策は、高気密・高断熱を前提とした密閉型住宅を推奨し、設備や機械に依存する方向へ進んでいます。ZEHや省エネ基準の義務化といった制度も、その流れを加速させています。しかし、自然の力を遮断し、技術で自然を征服しようとする発想そのものを省エネということに無理があるのではないでしょうか。

「人は自然から遠ざかるほど病気に近づく」

これは、医学の祖・ヒポクラテスが2400年前に残した言葉です。
いま日本で起きているアレルギーの急増は、自然からの警鐘だと私は考えています。異常気象と健康被害。一見無関係に見える二つの問題も、突き詰めれば「自然との断絶」という同じ根を持っています。それが、当会の一貫した問題意識です。

同会では全国に支部を持ち、年に一度、各地で学びと交流の場を設けています。2025年11月には愛知県春日井市で集いが開かれ、住まいと空気環境をテーマにした講演や意見交換が行われました。

「顔を合わせて語り合うことを大切にしています。仲間の元気な姿を見ると、こちらも力をもらえるんです」

また、全国各地には「住み心地・体験住宅」も設置されています。実際に空間に身を置き、自分の体がどのように反応するかを確かめることができる場です。アレルギーや化学物質過敏症、不定愁訴などに悩む人にとって、住まいを“体感”できる貴重な機会となっています。

愛知県で開催された住まいのGoodAirEXPOでの講演(2025年11月)
愛知県で開催された住まいのGoodAirEXPOでの講演(2025年11月)

神戸で会員の集い 2024年9月神戸にて
神戸で会員の集い 2024年9月神戸にて

川田さんからメッセージ

2021年には、アンケート調査結果を携え、国土交通省・厚生労働省・環境省の担当者と意見交換を行う機会も実現しました。忙しい中でも真剣に話を聞いていただけたことは、大きな一歩だったと思います。

アレルギーで苦しむ子どもたちをなくしたい。そのために、住宅の在り方を社会全体で見直していく必要があります。今後も、このような会議を継続していけたらと思います。みんなで頑張りましょう

川田さん著書紹介

『呼吸する家「透湿住宅」2100年の子供たちへ』発行:銀河書籍 2025/4/10
呼吸する家「透湿住宅」2100年の子供たちへ
発行:銀河書籍 2025/4/10
『「健康は住宅で決まる」ゼロ・アレルギー・ハウス』発行:銀河書籍   2019/10/16
「健康は住宅で決まる」ゼロ・アレルギー・ハウス
発行:銀河書籍 2019/10/16

取材を終えて:公認サポーター 加藤美奈子

川田さんに会って感じるのは、人柄が優しく人の話をよく聞いてくれるということです。私のつたない話にも耳を傾けてくれました。全国の建築家のファンが多いのも納得です。また講師の時はとても分かりやすい内容で面白いです。住宅は、単なる「箱」ではありません。そこは、人が眠り、呼吸し、命を育む場所です。「健康は住宅で決まる」という言葉の重みを、改めて考えさせられる取材となりました。
<組織概要>
団体名:アレルギーと住宅を考える会
所在地:〒998-0838 山形県酒田市山居町1-3-19
設立:2018年
メール: kawada@ic-net.or.jp
TEL:0234-23-4237
URL: http://www.kenchiku.gr.jp/