子ども食堂の運営支援を軸に、地域企業のみなさまの厚意をできるかぎりたくさんの地域の子どもたちの支援につなげるハブ機能を担い、継続的な支援をする地域の仕組み作りを目指しています。
遠藤さんは、2008年に社会福祉法人安積愛育園に入職し、障がい者支援施設で利用者支援に従事、2017年にキッズスタジオPORTA(子ども食堂)コーディネーターに着任しました。2022年に郡山ハッピーチャイルドプロジェクト設立から事務局として活動に取り組んでいます。
子ども食堂を運営している中で、ある企業から支援のために食材寄付や運営のサポートをしたいという相談がありました。多くの子ども食堂は有志・ボランティアによる運営のため、食材確保は大きな課題でした。企業の多くが子ども食堂を支援したくてもその方法や場所が分からない状況がありました。安積愛育園は、公益的な取り組みとして、それらのニーズをつなぐハブ機能としての役割を、地域全体で子どもたちを支える仕組みに広げたいと考えたそうです。
全国の子ども食堂数は、12,600カ所以上※で公立小学校数の約7割の数となっており、子ども食堂の役割や機能が子どもたちにとって必要な資源となっています。食の支援と併せて、学習支援や体験・機会の提供などにより、将来の選択肢や可能性につながる支援を地域全体で構築したいと遠藤さんは考えています。この仕組みが他の地域でも実践できることを目指しています。
同団体では主に以下の4つの事業に取り組んでいます。「食材配布支援:企業・団体から寄付された食材や物品を集約・在庫管理し各子ども食堂へ分配及び寄付金からお米を購入し各子ども食堂へ配布」「フードパントリー事業:経済的に困窮するひとり親世帯・多子家庭などを対象に、寄付食材を地域の子育て家庭に無料で配布」「情報交換会:子ども食堂間や企業様との交流や情報交換の機会の提供」「宅食事業:行政などと連携し支援が必要な家庭を対象に寄付食材を提供する体制整備」。
食材の支援は子ども食堂の運営にとって、大きな力になっています。多くの企業が本プロジェクトに賛同し、支援の輪が広がっています。郡山ハッピーチャイルドプロジェクトは今後、より多くの方に活動を啓発し地域で子どもを支える仕組みを広めていきたいそうです。
※<出典>「認定NPO法人 全国こども食堂支援センター・むすびえ」
https://musubie.org/news/press/28676
各子ども食堂に通う子どもたちの喜ぶ様子や笑顔、家族からの感謝の言葉がいちばんのやりがいにつながっており、子ども食堂を運営する人の情熱にも心が動かされると遠藤さんは言います。それらの声や様子を支援した企業に届けることが大切だと思っているそうです。さらに食支援を継続しながら、「学び」「経験」の機会の提供を進めたいと思っています。展望は、さまざまな事情や環境のなかでも自分で未来を切り開く力をつけ、最近、一部で示されている「人間力」を高める取り組みを重ねていきたいそうです。多くの方々にプロジェクトを理解してもらい地域の中で子ども支援の仕組みを広げていきたいといいます。近々のアクションとしては、食支援が必要な家庭を対象にコミュニティフリッジ(公共食材庫)を市内に1カ所開設したいといいます。
郡山ハッピーチャイルドプロジェクトは、こども食堂の運営支援と企業の社会貢献をマッチングしながら地域全体で子どもを応援する取り組みです。現在、子ども食堂は子どもたちにとって欠かせない大切な居場所となっており、その役割や機能は各子ども食堂が各々の特徴を出しながら発展していくと思います。今後の子ども食堂の発展は、子どもたちが安心して暮らせる街づくりにつながると思っています。ぜひ皆さんのご支援・ご協力をお待ちしています。
今回の取材では、このプロジェクトを運営されている社会福祉法人安積愛育園のゼネラルマネージャーの品川寿仁さんも同席し、和やかに話を伺いました。お2人は日頃から社会福祉法人のスタッフとして利用者支援や福祉に携わる仕事をしており、プロジェクトを含め、どの分野においても、人の役に立つという精神が揺るぎない印象でした。
例えば、子ども食堂に来られない子どもたちの現状を把握すると、自分たちで家庭訪問し届けに行くのです。相手の立場になり、行動をするところからもこのプロジェクトに対する信念が伺えました。