ローカルSDGs アクションフォーラム

参加団体の活動紹介

カンボジアで学べる日常、働ける権利
学校づくりと雇用創出、コミュニティ形成

特定非営利活動法人 earth tree

団体紹介

特定非営利活動法人 earth treeは「イキイキとワクワクのあふれる、笑顔がつながり続ける未来へ」をビジョンにカンボジア・シェムリアップ近郊の農村部で学べる、働ける環境作りを行っています。

2009年にカンボジア農村部で学校建設を開始。2025年12月までに学校建設は16校、雇用が28人となり、カンボジア王国から外国人最高勲章も授与されました。現地発着ツアーなどで、年間500名ほどが訪れる場所にもなってきています。

特定非営利活動法人 earth tree
HP https://npo-earthtree.com/

該当SDGs 目標番号

インタビュー

理事長 加藤大地さん

理事長 加藤大地さん

一人の少女との出会い

加藤さんは整形外科で7年半働き、その後カンボジアに一人旅、東京から鹿児島まで自転車で一人旅、東南アジア4カ国の旅を経て、結婚しました。世界一周ハネムーンと称して、2年10ヶ月53カ国の旅をしています。旅の途中、カンボジアで180人のバックパッカーとともに小学校を建設しました。2014年には、カンボジアに幼稚園を建設。2018年に家族でカンボジアに移住し村での雇用作りを始めます。2020年コロナ禍で複合型の学校earth tree villageの構想が始まり、現在、ほぼ完成し、次なるステージを想像して精力的に活動中です。

加藤さんたちが小学校を建設していた際、現場へ遊びに来ていた女の子ウーアちゃんと出会いました。彼女に覚えたてのクメール語で「学校だよ」と教えると「これ学校なの!?」と大きく目を見開き、建設中の校舎の周りをスキップして回り始めました。その姿を見て、加藤さんは学べることは幸せなことだと気付かされたそうです。

しかし、ウーアちゃんは学校に通い始めたと思ったらすぐに来なくなりました。加藤さんが心配で家を見に行ってみるとおなかでフーフー息をしながら苦しんでいる彼女の姿がありました。親は移動するためのお金がなく見ていることしかできない状況だったのです。「学校は、未来は創れるけれど、今を守ることができない」と感じた加藤さんは、雇用の場作りの活動を並行して始めました。

一人の少女との出会い

学べる権利と働ける権利

世界中、どんな場所に生まれても、与えられてよい権利である「学べる」「働ける」環境を作り、そして未来を切り開く力をつける――。そのうえでカンボジア農村部の強みである、自然を生かす力を最大限活用した誇りを持てる仕事を目指すことで、加藤さんは教育・雇用・貧困・自然環境の問題解決を意識しています。

現在の活動は竹建築で建設される複合型の学校earth tree villageを通して、新たな学びの形、運営の形を作っています。earth tree villageはフリースクール・レストラン・宿泊・遊び場・農業・女性の働く工房が一体型になった学校です。加藤さんはカンボジア教育省に許可を得て、村の人たちの仕事も同時に生み出すため、竹建築の技術向上も目指しています。

学べる権利と働ける権利

知識を広げ農村の未来を

成功した点は、村の男性が竹建築の技術を身に付けられたことだと感じています。たくさんの苦労や超えなくてはいけない壁はいくつもありましたが、たどりつけたことで成功と言える気がしているそうです。今後の課題としては、この知識と技術をどのように広げていくか。それによりカンボジア農村部の未来が変わると思っているので、慎重に大胆に課題に取り組んでいきたいと考えています。

いつも笑い合って助け合っている村の人たちの姿、学校に通えることに心から喜ぶ子供の姿、そして「仕事があることがありがたい」と笑顔を見せてくれるスタッフから、加藤さんたちはいつも大切なものに気付かせてもらっている感覚があると言います。

人と自然と動物がきれいに共存しながら、格好よく成長していく姿が2030年には世界に知られ始め、その先の未来で広がりはじめる。そんな新たな成長の方向性を提案できるような未来を、日本人とカンボジア人で創ろうと加藤さんは思っています。そのために2026年は、農業への取り組みも始めていくそうです。

知識を広げ農村の未来を

加藤さんからメッセージ

私は旅を通して自分の中にあった当たり前の物差しが少しずつ変わっていく感覚がありました。その結果、幸せを中心に生ききろうと考え、今の活動があります。少しでも気になってくれた方はホームぺージにさまざまな詳細は載っているので見てもらえたらうれしいです。そして関わってもらえたらうれしい限りです。

取材を終えて:公認サポーター 市川潤子

「この村はね、10年前に電気だけは通ったのだけれども、火は薪、水は井戸。そういう日常です」。加藤さんは生き生きとした表情で、明るくそう言いました。私が「今の日本人とカンボジア人それぞれに足りないところは、どこですか」と質問をすると、即座にこう答えました。「日本人に足りないのは、心のつながり。カンボジア人は、お金。特にお金の場合は、突発的なことが発生した時に対応できないからね」。
<組織概要>
団体名:特定非営利活動法人 earth tree
所在地:〒344-0023 埼玉県春日部市
設立:2022年6月
事業内容: (1)施設の未整備な地域における学校を中心とした建設事業
(2)援助を必要とする人達への教育支援と援助物資の提供
(3)職業能力の開発又は雇用機会の拡充を支援する活動
(4)経済活動の活性化を図る活動
(5)日本国内の市民に対して、国際協力活動や発展途上国の現状を広く理解してもらうための広報啓発事業
(6)社会貢献教育を実践するためのボランティアの養成と派遣事業
(7)上記(1)から(6)の活動に対する普及啓発活動事業
(8)その他この法人の目的を達成するために必要な事業
URL: https://npo-earthtree.com/