ローカルSDGs アクションフォーラム

参加団体の活動紹介

環境問題の根深さ、食料問題の根深さ
大至急!地球を丸ごと考えよう

NPO法人地球温暖化防止ぐんま県民会議

団体紹介

2005年に群馬県から「群馬県地球温暖化防止活動推進センター」の指定を受けました。県民および県内事業者に対して生活や事業活動から排出される温室効果ガスを削減するため、省エネルギーや再生可能エネルギーの普及、脱炭素経営の支援、マイカー依存からの脱却、森林資源の保全・活用などについて意識・行動変容を促す情報提供や双方向のコミュニケーションに取り組んでいます。

NPO法人地球温暖化防止ぐんま県民会議
HP https://www.gccca.jp/

該当SDGs 目標番号

インタビュー

副理事長 片亀光さん

副理事長 片亀光さん

公害ポスターきっかけに

片亀さんは筑波大学卒業後、15年間の生活協同組合勤務を経て有限会社環境サポートシステムを設立し、企業や自治体の環境対策支援業務などに従事しました。2004年に株式会社環境評価機構を設立し、環境計量証明事業を営むかたわら、2019年に群馬県地球温暖化防止活動推進センター長に就任、県内の気候変動対策に対応しています。群馬県、前橋市、みどり市、玉村町の環境審議会委員、高崎経済大学非常勤講師などを歴任しました。

中学1年生のとき、片亀さんは美術で公害ポスターを描いたのをきっかけに環境問題に携わることをライフワークにすると決意しました。当時は高度経済成長最盛期で、全国で深刻な公害問題が発生しており、このままでは大変なことになると胸を痛めました。学びを重ねるに従って問題の根深さを痛感し、環境問題と食料問題の解決に取り組むことを人生の目標としたそうです。

伊勢崎市の花と緑と環境フェア会場にてカードゲームで省エネルギー対策をPR
伊勢崎市の花と緑と環境フェア会場にてカードゲームで省エネルギー対策をPR

3つの取り組み

2025年8月の群馬県伊勢崎市は、41.8℃を記録しました。最大の課題は気候変動です。併せてごみ問題と里地里山の荒廃、公共交通の衰退などの課題があります。群馬県は生活系ごみ排出原単位全国ワースト1、マイカー保有率全国1,中高生の自転車事故率全国1など、不名誉な記録を更新中です。耕作放棄地や放置竹林も増加し、野生鳥獣との軋轢も高まっています。その中で主な3つの取り組みを示しています。

1つ目は、省エネルギー・再生可能エネルギーの普及です。自宅での実践に基づいて、生活の質を落とさずに省エネルギーが実現できること、太陽光発電と電気自動車の導入によってゼロカーボンの達成が可能であることを片亀さんは、伝えています。

2つ目は、公共交通・自転車の活用推進(スマートムーブ)です。マイカーからの二酸化炭素排出量を削減するため、フォーラムや体験ツアーなどを通じて公共交通と自転車の活用を推奨しています。

3つ目は、CO2吸収源の拡充です。放置竹林の整備・活用と休耕地へのキリやオリーブの植樹により、CO2の吸収源を拡充するとともに、生育した竹・キリ・オリーブを地産地消で活用することを目指しています。

この取り組みの中で、以下の3つを成果として提示しています。

1 省エネと太陽光発電・EV・再エネ電力の組み合わせによる脱炭素モデルを示しました。

2 公共交通体験ツアーでは、延べ100名以上の県民に公共交通での移動体験の機会を提供し、参加者の8割は日常生活でも公共交通利用を取り入れたいと回答しました。

3 県内企業の所有地において、竹材店の協力により竹林を維持管理し、たけのこや若竹を地場産品として有効利用を目指す活動が始まりました。

課題は、担い手の拡充と運営費用の調達だそうです。

公共交通体験ツアーを実施。参加者とJR上越線土合駅前で記念撮影
公共交通体験ツアーを実施。参加者とJR上越線土合駅前で記念撮影

自然共生を目指す企業と

群馬県が設立したネイチャーポジティブプラットフォームに参加したことにより、自然共生サイトへの登録を目指す優良企業との連携につながったことで、可能性は無限大だと感じたといいます。更には、スマートムーブ推進活動で交通事業者と行政、市民団体などの連携を図る中で、ザスパ群馬(サッカーチーム)のホームゲームでシャトルバスを共同運行し、サポーターにもバス利用のメリットを伝えることができたそうです。

今後の展望として、3点を示しました。1つ目は、子どもたちの未来を憂いて地道に活動を続けているシニア世代と若者世代をつなぐ。2つ目は、里地里山の荒廃を止め、再生・活用するため、中山間地域と都市地域の住民をつなぐ。3つ目は、脱炭素経営やネイチャーポジティブ経営に取り組む企業と市民・生活者、行政をつなぐ。そして、豊富な日照時間と水資源・森林資源に恵まれた群馬の優位性を磨き、気候変動対策のトップランナー地域になることを展望し、その一翼を担いたいそうです。

県内企業の所有する竹林での整備作業に着手
株式会社プラスの所有する竹林での整備作業に着手

片亀さんからメッセージ

2024年、地球の平均気温は産業革命前から1.55℃上昇してしまいました。猛暑日・熱帯夜の増加や線状降水帯による豪雨災害など、気候変動が激化しています。各国の利害が対立し、パリ協定の目標達成に向けた世界の足並みも乱れています。このままでは持続可能な発展が危ぶまれますが、私たちは未来を諦めることなく、気候変動に歯止めをかけるための活動を継続します。あなたもぜひ活動の輪に加わってください。

取材を終えて:公認サポーター 市川潤子

片亀さんを知る一部の群馬県民の間では「省エネの神様」と言われています。それをご本人は大変恐縮されていましたが、お会いして感じたことは片亀さんの人生そのものが、地球環境改善活動だという点です。自宅から片道16Kmの距離を自転車で移動し、ごみ問題についても常に疑問視してゴミ削減にも取り組んでいます。

公務員の父、それを内職しながら支える母から、心の豊かさを育まれた幼少時代だったそうですが、当時の河川に浮かぶ魚からも公害問題を肌で感じたそうです。令和の時代、家庭で環境問題や省エネ対策を考えるチームワークこそ、必要なのではないでしょうか。
<組織概要>
団体名:NPO法人地球温暖化防止ぐんま県民会議
所在地:〒371-0854 群馬県前橋市大渡町1-10-7群馬県公社総合ビル6階
設立:2005年3月
事業内容: 地球温暖化対策等に関する普及啓発
URL: https://www.gccca.jp/