一般社団法人 寝室環境衛生管理協会は「すべての人に、安全で快適な眠りの空間を提供する」という理念のもと、寝室を中心とした生活環境衛生の向上に取り組んでいます。現代社会では、睡眠の質が健康・生産性・精神的な安定に深く関わっているのにもかかわらず、寝室の衛生環境は見過ごされがちです。特に近年では、薬剤耐性を持つトコジラミ(南京虫)やダニ類などによる被害が顕在化しつつあり、宿泊施設や一般家庭においても深刻な課題となっています。
塩田忠則代表理事は、長年にわたりクリーニング業や環境衛生管理の現場に携わっており、クリーニング師・防除作業監督者・毒物劇物取扱責任者などの国家資格をはじめとした専門資格を生かしながら、現場主義を貫いて活動しています。現場で培った知見を広く社会に還元し、「正しい知識」と「実効性のある対策」を広げています。
協会は、専門家育成のための認定制度、会員企業への技術支援、市民への啓発活動を三本柱とし、産学官と連携し、国内外の最新動向を踏まえた衛生管理基準の策定や、宿泊・医療・介護分野との連携強化を進めています。
寝室は私たちの「命と心を回復する最後のとりで」です。人生の約3分の1を過ごす空間の衛生管理が、健康や精神的安定に直結する重要性を痛感し、協会を設立しました。活動を進める中で、SDGsの理念と我々の目的が合致していることに気付き、正式にSDGs活動にも取り組むようになりました。
協会が考える「安心できる眠り」とは、平時には清潔で快適な寝室環境を整えること、有事には避難所などでも衛生と安全を確保し、心と体の回復を支えることです。
ハウスダストやダニアレルゲン、カビアレルゲンやカビ毒、トコジラミといった健康リスクを防ぐ対策を日常的に講じると同時に、災害時においても安心して眠れる環境づくりのノウハウを広げています。どんな状況でも、すべての人が「眠り」で癒やされる社会の実現を目指しています。
SDGsが掲げる目標ではそれぞれの目標に対応した取り組みを行っています。
| 目標3 | 「すべての人に健康と福祉を」:室内空気の質改善やアレルゲン対策により、健康を守る取り組み。 |
| 目標11 | 「住み続けられるまちづくりを」:自然災害時の避難所を含む生活空間の衛生安全性を確保 |
| 目標12 | 「つくる責任 つかう責任」:安全・安心な寝具・畳素材の見直しによる持続可能な生活環境の提案。 |
| 目標17 | 「パートナーシップで目標を達成しよう」:産学官、地域団体、宿泊・防災施設との協働を通じた活動の推進。 |
協会の取り組みとしては、以下のようなものがあります。「室内空気質の測定・分析および認証サービス」「アレルゲン分析(ダニ・花粉・猫アレルゲンなど)」「トコジラミ対策とトコジラミ適正管理主任者資格の提供」「畳・見直しネットワークの運営、伝統的な畳の見直しや、環境アレルギーに配慮した床材提案 」。これらを通じて、衛生的で安心できる住環境づくりを教育や技術で支えています。
「ローカルSDGsアクションフォーラム」に参加し、協会がSDGsへの取り組みを発信した経験は意義深いものでした。寝室を科学的かつ実践的に衛生的に整えることで、健康・福祉・防災環境すべての向上に貢献し、それが、SDGsが目指す「すべての人が安心して暮らせる社会」の実現につながると考えています。
寝室は私たちの最もプライベートな空間でありながら、最も影響力のある場所でもあります。衛生や安全について、ぜひ一度立ち止まって考えてみてください。当協会の活動を通じて、安心できる眠りをどなたにも届けたいと願っています。
塩田さんと私の出会いは、約10年前、環境アレルギーアドバイザー有資格者同士の集まりでした。塩田さんは出会ったころからずっと、熱いパワーを持っています。家族や仲間を大切にし、いつもリーダーとして力を発揮しています。SNSを見るとずっと先頭を走っていると感じます。これからも寝室環境衛生管理協会は、さまざまなネットワークを生かし大きくなるのだと、取材をして改めて思います。