有限会社秀水園
団体紹介
いかほ秀水園は、群馬県・伊香保で土産物屋「新穀屋」を起源とし、1964年に「いかほ秀水園」として旅館を開業しました。目の前の「ひと」「こと」「もの」におもてなしの心(最善・真剣・優しさ)をもって接することが経営理念であり、おもてなしの心は持続可能な社会を継続していくためにも有効だと確信しているそうです。毎日の小さな積み重ねを続け、よりよい社会環境づくりに貢献していこうと考えています。

HP https://www.syusuien.com/
該当SDGs 目標番号
インタビュー
代表 髙尾由希子 さん
大雪の経験から
2014年、伊香保の地で大雪災害に見舞われました。前日の夕方から降り始めた雪はやむことなく降り続け、翌朝には1メートル近くまでの積雪。伊香保温泉で1メートルほどの積雪はここ50年の期間でもありませんでした。宿泊者をはじめ、従業員も雪の中に閉ざされてしまうということが起きました。
翌朝チェックアウトしても大雪のためお客様が帰ることができない。従業員も前日から居た者だけでほかは出勤することができません。そんな中、今あるもの、できることでこの状況を乗り切るという考えにシフトしていきました。
客には全員延泊してもらい、食事は限られたスタッフで対応できるものを提供。朝食と昼食はお握りとみそ汁、夕食は希望者にラーメンなど。当時を振り返ると、衣類はないけれど、在庫の浴衣を提供し衛生的にも安心して過ごしてもらい、災害の中でもひとときの安心を提供できたのではないかといいます。
この体験から、旅館という施設は災害時に役立つことを改めて感じました。

訓練を繰り返し
東日本大震災の経験もあり、大災害に直面したときに「そのとき何ができて、どうあることが最善なのか」と考え、災害時の対応に急いで取り組み始め、2020年には内閣府の「福祉避難所」としてさまざまな訓練を行っています。
さらに災害時だけでなく、アレルギー患者、グルテンフリーをとる方、障がい者などの受け入れ対応などインクルーシブ事業に取り組んでいます。一環として社員教育はもちろん、毎年アレルギーや防災に関するイベントや、発達障害・合理的配慮に関する講演、SDGsの取り組みの発表会なども行っています。

4つの目標
旅館業として、お客様のおもてなしをさせていただくことはもちろんですが、私たちの経営理念を原点に以下4点を掲げ、目指していきます。「1.人を大切にできる旅館であること」「2.地産の物と地域の人とつながりの持てる旅館であること」「3.安心・安全で環境に配慮した旅館であること」「4.災害時などの居場所になれる旅館であること」。
1は目の前の人(お客様、仲間、関わる全ての人、そして自分)に優しさをもって接し、目の前の人を大切にできる人が集う旅館を目指すといいます。性別・年齢・国籍に問わず誰もが笑顔で働くことのできる会社づくりをしていきます。2は地産の物を活用し、広く多くのに周知をすること、地域の人々と連携し地域を活性化し、地域住⺠にとっても観光客にとっても、よりよい町づくりをしていくといいます。3は、徹底した毎日の設備管理をし、無理・無駄のない運営、安全で安心して利用できる旅館を目指します。そしてエネルギー資源の有効活用も視野に入れています。4は「福祉避難所(宿泊施設避難所)推進施設認証」を取得し、防災研修を重ね、災害時などの避難所として、即活用できる旅館になることを目指すとしています。今後も防災訓練及び研修を継続して開催することにしています。



取材を終えて:公認サポーター 加藤美奈子
いかほ秀水園で旅館側は災害時の安全対策や緊急対応を徹底しており、訪れる旅人は安心して滞在できます。このような取り組みは、地域の安全・健康を守りながら、持続可能な観光やコミュニティの発展にもつながるのではないかと思います。