ローカルSDGs アクションフォーラム

参加団体の活動紹介

声を聞く「カードゲーム」
ファシリテーター市長の「歩け、歩け」

千葉県香取市

千葉県香取市

自治体紹介

千葉県香取市は、県北東部に位置し、豊かな自然と温暖な気候に恵まれていることから、農業が基幹産業です。市内中心部を流れる小野川沿いには、江戸時代から続く町並みが残り、観光地としてだけではなく、映画やCMのロケ地として近年は注目を浴びています。同市役所は、市内外へのPRとして、シティプロモーション推進室を設置し、情報発信や双方向のコミュニケーションを活発に展開しています。

千葉県香取市
HP https://www.city.katori.lg.jp/

該当SDGs 目標番号

インタビュー

千葉県香取市 伊藤友則 市長

千葉県香取市 伊藤友則 市長

難民との出会いから

1972年生まれ、千葉県出身。千葉県立佐原高校を卒業後、スイスのローザンヌや米国ウィスコンシン州への留学を経て、慶應義塾大学法学部卒業、明治大学大学院政治経済学研究科修士課程修了。1999年から2018年まで同市議会議員、2022年に香取市長選挙に当選。

スイスやアメリカへの留学中、難民の方々と出会った経験が印象深く残っているといいます。自分の身を守るため故郷を追われ、その日の生活さえもままならない方々がいる現実を肌で感じました。当時SDGsは存在していませんでしたが、自分の中に平等な社会づくりに対する意識が生まれたきっかけの一つとなったそうです。

その後、偶然にも民間団体の体験会でSDGsカードゲームに触れ、自分もさまざまな世代にSDGsへの理解を広めたいと思い、ファシリテーター資格を取得したそうです。

難民との出会いから

カードゲームできっかけを

市政に携わる上で「一人ひとりの声を聴く」ことは、とても重要だそうです。それが簡単ではないことも、また事実です。伊藤市長は、これまでも個々の考えや願いをより表に出せるきっかけを探していました。そこで、少人数向けのワークショップであれば、今よりもっと一人ひとりの声に耳を傾けることができるのではないか、自分の思いを相手に届けることができるのではないかと考えたそうです。「一対多」のコミュニケーションで埋もれてしまう声を拾い上げたいという気持ちがあったといいます。

そこで主に市内の小中学校や地域のコミュニティで、定期的にワークショップを開催しています。伊藤市長がファシリテーターとなって、カードゲームの進行やSDGsに関する講義を行っています。ワークショップを通して、小中学生をはじめとするさまざまな世代に「SDGsとは何か」「持続可能な世界の実現のため、今自分自身に何ができるか」を考えてもらうきっかけとなることが狙いといいます。

カードゲームできっかけを

より良い世界を創るために

ワークショップに参加した人からは「意識の変化につながった」「これからの自分の行動を見直す良い体験となった」との評価がある一方で、ワークショップのほとんどは小中学校で開催され、さらに幅広い世代の市民に向けた周知をするにはどうすべきかが今後の課題です。市の施策とも関連付けたうえで、より多くの方に展開していきたい思いがあるといいます。

小学校でカードゲームを行うと、始めはルールが理解できず不安そうにしている子どもたちの姿が見受けられました。しかし、ゲームが進むにつれて、児童同士の呼びかけで活発なコミュニケーションや前向きな言葉が生まれるところが、毎回印象深いそうです。SDGsカードゲームは「より良い世界を創る」ゲームです。このゲームを通して子どもたちが自発的に考え、学び、助け合う姿は、大変意義深いものだと感じているようです。市長の持ついくつかのファシリテーター資格の一つに自然災害についてのゲームがあり、こちらは災害発生時に適切な判断や行動をするための知識や行動指針が学べるゲーム型のプログラムです。市民や職員の防災意識向上のために今後ワークショップなどの展開を検討しているそうです。さらにSDGsカードゲームも、ファシリテーターの育成や、より大規模での開催を視野に入れていきたいそうです。

より良い世界を創るために

伊藤市長からメッセージ

市の偉人伊能忠敬翁の言葉に「歩け、歩け。続ける事の大切さ。」とあります。努力と継続の重要さを説く言葉です。一人ひとりと向き合うことは、大変な労力を必要としますが、丁寧に接して、それぞれの声を拾い続けること、問題解決に向けて一緒に歩み続けることで、さまざまな集団で良いムーブメントが起こるのではないかと期待しています。まずは「今自分自身に何ができるか」小さな一歩を積み重ねましょう。一歩一歩進み続けることが大きな明日につながります。

取材を終えて:公認サポーター 市川潤子

厳選と凝縮をされた言葉選びをする方で、スピーディーな会話のラリーが飛び交う取材でした。長年教育業界に身を置かれていらっしゃるからこその、質問に対する丁寧なご回答は非常に理解しやすく、伝わりやすい内容で感服でした。またコミュニケーションにおいても、優しいお気遣いが取材開始から多々ありました。ちょっとした瞬間に、その方のお人柄に触れられるのは和むときでもあります。伊藤市長は「自分は牧場の息子だったのですよ」と150頭の牛やうさぎのお話をうれしそうにして下さいました。私が「実は香取市から卵を毎月40個、取り寄せています!赤玉で美味しくて安いので、子育て中のわが家には助かります」と話を香取市の農業や酪農そして食について盛り上がりました。
<組織概要>
自治体名:千葉県香取市
所在地:〒287-8501 千葉県香取市佐原ロ2127
URL: https://www.city.katori.lg.jp/