NPO法人アクセシブル・ラボ
団体紹介
NPO法人アクセシブル・ラボは世の中に潜むあらゆる「マチ・モノ・コト・ヒト」の社会障害を「POP」に解決するプロジェクトを展開しています。インクルーシブデザインを活用し、製品・サービス開発や建築面でのアクセシビリティ向上に関するアドバイスやコンサルティング事業を行っています。

該当SDGs 目標番号
インタビュー
理事長 大塚 訓平さん

入院中に患者にヒアリング
2006年に株式会社オーリアル(不動産業)を創業しました。3年後、不慮の事故により脊髄を損傷し、車いすでの生活になりました。以来、障害当事者の住環境整備にも注力し、2013年には障害者の外出環境整備事業を展開するNPO法人アクセシブル・ラボを設立しました。

リハビリ病院に入院中、今後の自社のビジネス展開について想いを巡らせている時、入院患者に「何が不安・不便・不満に感じるか」をヒアリングした際、「住環境・外出環境・就労環境」の3つの環境整備が必要だという答えに行き着きました。
特に外出環境整備については「ハードのバリアをハートで解消する」というコンセプトを掲げ、ハード面のバリアフリー化を推進する前に、ちょっとした手助けや声かけでバリアを無くす(軽減させる)ソフト面のバリアフリー化に取り組みました。物理的なバリア以外に、必要としている情報が掲載されていない、取得しづらいという情報のバリアを解消するために、様々な店舗や施設に赴き取材をし、画像と数値化した情報をwebサイト上に公開しました。

増える障がい者人口に向け
人生100年時代、人口減少・少子高齢化が叫ばれる中、障害者人口は増え続け、2024年現在で1,160万人に到達し、近い将来、全人口の10%を占めるようになります。まさに「少子高齢多様化」の時代です。これだけ多くの人が日常生活において何かしらの困難さを感じているのであれば、その困難さを解決するプロダクトやサービスを世に生み出すことで、当事者には新たな外出機会や消費が生まれ、事業者には新たな客層の獲得(売上増)に繋がり、今までにないチャネルから経済を回すことができると考えます。

当事者が企画から参画
障害当事者が設計企画の初期段階から参画して、モノやサービスを開発していくインクルーシブデザインというデザイン手法を活用して、今までに以下の企業様とコンサルティング・アドバイス契約を結び、結果を出しました。
・全日本空輸様:覆面調査、webサイト改修、動画制作監修、研修
・LIXIL様:玄関ドア電動オープナーシステム『DOAC』監修、動画製作監修
・トヨタ自動車様:移動型バリアフリートイレトレーラー『モバイルトイレ』監修、身障者用駐車場適正利用啓発動画『まだまだマナー』監修等
全てのプロジェクトにおいて、障害当事者をアサインし、様々な角度からの課題の抽出、評価・提言をし、クライアント様から期待値を上回る取り組みとの評価を頂きました。アサインした障害当事者から、自分の視点では気がつかない課題やアドバイスを頂いたことがあり、全ての人にとって使いやすい完璧なものはつくれないと悟りました。
多くの企業様、自治体様にインクルーシブデザインを活用したアドバイスやコンサルティングを展開していきたいです。また、障害当事者のリーダーを養成し、将来は弊社への依頼がほぼ無くなり、どこの企業でも当たり前のように、障害当事者のリーダー(質の高いアドバイス・コンサルティング提供可能な)を採用している状態にしたいですね。その為にも自分自身が知見を広げることを大事にしており、日本国内にとどまらず、海外のハード面・ソフト面、両面のポジティブな整備事例があると知れば、積極的に現場を見に行くようにしています。

大塚訓平さんからのメッセージ
インクルーシブデザインを活用した課題解決、製品・サービス開発や建築面でのアクセシビリティ向上に関するアドバイス、コンサルティング事業を行っておりますので、是非ご興味のある企業様・団体様・自治体様はお気軽にお問い合わせください。また、この事業に参画してみたいという障害当事者の方を募集しています。仲間に加わりませんか。
取材を終えて:公認サポーター 市川潤子
「自分はラッキー障がい者だと思っています!」。一瞬、自身の耳を疑う一言を大塚さんから聞きました。言葉の語尾は明るく、かと言って無理にそう振る舞っている訳でもないのです。取材を通して、ご本人のたくましさの根底はご両親にあると確信しました。私が「どんなご両親に育てられましたか」と尋ねると「大塚家は仲が良くて明るく、とにかくよく喋る家庭でね、その日のうちに何が起こったかを夕飯で情報共有する家族でした。しかも幼少期から、その話を聞き自分がどう思ったか?どんな点に共感したか?を質問されるの。だから、子ども扱いされていなくて、自然と自己肯定感が育った?鍛えられた?と思いますね」。まさにここだと、大塚さんが車いす生活になってから悲観せず、即、気持ちをV字回復できたパワーは、まさにご家族の力だなと思ったのです。ゴール17「パートナーシップで目標を達成しよう」は大塚さんだけではなく、ご家族の皆様の生き様そのものです。「事故での5ヶ月間の入院は、ビジネスを構築出来た宝物の時間でした。だって、ビジネスをしていたら1秒も止まれないでしょ?だから自分は5ヶ月も自由な時間を貰えたから、ラッキー障がい者なのです」。いつの時代も歴史に残る偉人はいますが、令和の時代を改革している偉人に出会えたと思いました。
<組織概要>
| 団体名: | 特定非営利活動法人アクセシブル・ラボ
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| 所在地: | 〒320-0051 栃木県宇都宮市上戸祭町551 |
| 設立: | 2013年5月 |
| 事業内容: |
インクルーシブデザインを活用した製品・サービス開発
建築面でのアクセシビリティ向上に関するアドバイス
コンサルティング事業
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| URL: | https://accessible-labo.org |