バリアフリーは物理的なことだけを指しません。偏見・格差・選択肢の少なさなど多方面からバリアを無くすことが必要です。また「バリアフリー」=「身体障害者にとって必要なもの」ではありません。
物理的バリアフリーではなくても心のバリアフリーがあれば十分に障害者の選択肢が広がります。バリアフリーな社会は「障害者」にとって必要なものではなく「人」にとって必要なものだと考えています。すべての人にとって必要なものであり、そう再定義できる社会を目指しています。
「障害者だからできない」ではなく「障害者にしかできない」と捉えることが出来る社会に変える。そのために「“できない”を“価値”に変える」をコンセプトに、「バリアフリー認証事業」「バリアフリー情報サイト」を展開しています。
バリアフリー認証事業では、当事者が店舗に伺って調査・講習を行います。当事者の経験・視点・感覚があるからこそ、合理的配慮に基づいたアドバイスが可能です。
Ayumiの考える障害の定義は「社会との壁」です。219名(当事者とその家族)にアンケートを実施したところ、「調べても出てこなかった」との回答が48%でした。なぜなら、企業はHPに情報を掲載しているものの、当事者やその家族が必要とする情報に辿りつきやすいようにはできていない場合が多いのです。
当事者は情報格差を抱え、就職・娯楽・移動手段などの情報を入手できないまま諦めてしまい、様々な場面で機会損失が生じています。
Ayumiのメディアの記事を制作しているのは身体障害者、発達障害者、精神障害者の方々です。当事者だからこそ、辿りつけない情報が分かるので、どんな記事を作るべきか、どんなタイトルが惹きつけられるか?を逆算で考えられるのです。当事者にとっての情報格差を価値に変えることで、障害というマイナスのイメージがプラスなるのです。
Ayumiの事業は、当事者がいないと成り立たない事業です。"for(障害を感じる方のために)"が大前提の"with(障害を感じる方と一緒に)"という考えのもと、社会問題の解決に取り組み、新たな価値を創造しています。
視覚障害や聴覚障害、感覚過敏やADHDなどの発達障害を抱える方向けにHPも2025年12月末にアップデート予定です。当事者の方の声をもとに、コントラストの調整や音声の読み上げ、インクハイライトの設定等を行っているので、ぜひ一度ご覧になってください。
https://the-ayumi.jp/media/
Ayumiのバリアフリー情報サイトでは、障害者やその家族の外出・おでかけ・暮らしに役立つ情報をお届けしています。「バリアフリー認証店」カテゴリーの記事で言えば、車いすユーザーの方が安心して外出できるように、交通手段や専用駐車場の有無、スロープ・エレベーター・トイレなどのバリアフリー対応状況を紹介しています。過去の記事のリライト(情報の最新化)も行っているので、情報がなくて困ったときはAyumiのサイトを見にきてください。もしAyumiのサイトでもかなわなかった場合には、お問い合わせください。
“できない” が“価値”となった社会では、障害者の雇用創出が促進され、給与が上がり、障害者への認識がポジティブ・フラットになります。社会・企業・当事者の間に、障壁も偏見も遠慮もない、歩み寄りに満ち溢れたフラットな世界を目指していきます。
そして、障害があるからできないではなく、障害があるからできることがある。そのような概念も創っていきたいと考えています。
Ayumiさんでは常日頃から情報格差を感じている障害当事者だからこその視点を大事にされており、当事者だけではなく、すべての方が利用しやすいサイトを運営されています。障害というマイナスなイメージに付加価値を持たせプラスに捉えることで、社会全体を変えていく取り組みであると感じました。
※障害者との表記は、「障がい者」と表記すると、視覚障害のある方が利用するスクリーン・リーダー(画面読み上げソフトウェア)では「さわりがいしゃ」と読み上げられてしまう場合があります。Ayumiさんのサイト表記に合わせ、本記事では「障害者」と表記しています。