
株式会社セリュール
団体紹介
認められた革新性
2009年に代表である長島さんが一人で立ち上げたオートロックブランド「セリュール」は製品の革新性と実用性は世界に認められ、導入が拡大しています。これは「鍵」の力で全ての人に安心して住み続けられるまちづくりにつながっています。

HP https://serrure.biz/
該当SDGs 目標番号
インタビュー
株式会社セリュール 代表取締役 長島理恵さん

「鍵」の未来を切り拓きたい
「鍵」は日々の暮らしにおいて最も重要なセキュリティツールであることは言うまでもありません。私はもともと「自分の身をいかに守るか」ということに興味を持っていましたが、住宅のセキュリティにおいて疑問に思っていることがありました。それは「ドアやドアノブは選ぶのも、なぜ鍵は選ばないのか」ということ。大切な資産である家や家財を守るのはドアでなく、ドアに設置された鍵です。なのになぜ、これにこだわらないのでしょうか。
ある時私は、某韓国ドラマを観ていて衝撃を受けました。それは、「電子オートロック錠」の存在に気付いたからです。鍵いらずで便利な電子オートロック錠。私はこれをぜひ日本でも広めたいと思い、株式会社セリュールを設立し、様々な鍵製品の開発、販売を行ってきました。そこで特に意識してきたのが「工事いらず」「堅牢」「安価」とであり、これは最新製品にも受け継がれています。
アメリカに進出
私の開発した電子オートロック錠は多くの場面で評価をいただき、「通信販売番組で販売してみては」というお声をいただきました。それならばと思い、最大のマーケットであるアメリカの通販番組への出演を計画しました。そして8年間かけて関係各所に通い、これを実現。出演番組にて私は電子オートロック錠のメリットを力説し、多大な反響とセールス実績を残すことができました。これからもアメリカをはじめ、世界に製品を広めていきたいと考えております。特に、よりセキュリティが重要になってくるであろう東南アジアをはじめとした新興国では、高いニーズがあると思います。
「アミュレット」ができること
2021年にリリースした電子オートロック錠「アミュレット」の特長は、工事不要でドアの上部に引っかけて取り付けることができることです。独自のセキュリティ方式で警察や軍と同レベルのセキュリティを持つアミュレットですが、スマートフォンが鍵代わりになり、近づけば鍵の開閉が行われます。これはつまり、次のことを意味します。
・鍵をかける、開ける手間がいらない
・鍵を持たないため、紛失の危険性がない
・赤ちゃんを抱えたお母さんなど両腕がふさがっている状態でも鍵が開く
・鍵の位置に届かない子供や車いすの方も、安心して外出できる
・ピッキング被害などにあう危険性がない
また、現状の鍵と合わせた場合は、公安委員会が推奨している「1ドア2ロック」を実現することができます。鍵2つの存在は、犯罪の未然抑止にもなります。その存在を知っていれば犯罪者が「魔が差す」こともないでしょう。最大の防犯は「犯罪を行わせないこと」なのです。

「アミュレット」
アミュレット紹介サイト https://serrure.biz/
設置風景
災害時も役立つ鍵として
アミュレットは災害対策にも大きな役割を果たします。避難時に起こる空き家の盗難被害のリスクから避難所へ行けない、という方も多いようです。これは命に関わる大きな問題です。堅牢な、ピッキングできない鍵は、盗難被害対策にもなります。さらに現在、火災時に一定の条件(室温など)で鍵が自動的に開くシステムも開発しています。例えば、幼児だけが在宅していた場合、鍵がスムーズに開かなければ消防隊の救出にも遅れがでてしまいます。体が不自由な障がい者や高齢者も同じです。テクノロジーの力で全ての人に安心して住み続けられるまちづくりを。これはSDGsの達成にも通じるテーマです。
長島さんから読者の皆さまへのメッセージ
今こそ、セキュリティ確認
娘さんの一人暮らしが心配なお父さんが引っ越し祝いにプレゼントしたり、恋人同士で贈り合ったり。もちろん引っ越し後も、次の住まいで使用することができます。大げさに言えば「一生ものの安心と安全」です。私たちは、これからも引き続き、鍵を通して皆さまに最高のセキュリティを提供してまいります。皆さまもぜひ、住まいとセキュリティについて一度考えてみてください。
取材を終えて:副編集長 大槻一敬
この記事を制作している今、強盗事件のニュースがありました。日常に迫る危機は、今だかつてない程に高まってきていることをひしひしと感じます。世界でも有数の治安を誇っていた日本においても、その陰りがみえてきました。とても残念なことですが、人に対する「信用」よりも「疑い」が優先される社会になってきたのかもしれません。だからこそ、「セキュリティは自分で選ぶ」という発想が大切になってくるのかもしれません。