ローカルSDGs アクションフォーラム

参加団体の活動紹介

「もったいない」で社会貢献
物を届ける架け橋

NPO法人もったいないジャパン

団体紹介

物を集めて送る

「もったいない」の心を活動の軸とし、まだ食べられるのに廃棄される食品や、使用できる日用品までを広く集め、必要としている国内外の福祉団体や行政等に寄贈し、また「もったいない精神」を普及することにより、明るく健康で笑顔の絶えない社会の実現に貢献しているのが「NPO法人もったいないジャパン」です。

最初は、セカンドブックアーチの名称で、不要になった本を寄付して頂き、それを必要としている国内の福祉施設や病院、被災地の寄付団体に送っていました。活動の中で、本以外にも寄付したいもの、役立てたいものがたくさんあることを知りました。それは、食べることのできる食料品や新品の衣類、日用品などです。そのような様々なものを「もったいないから寄付したい」という声を長年聞いてきました。

そこで、食料品に関しては、フードバンク活動を主軸とし、日用品などの物品に関しても様々な福祉施設や必要としている方々にお届けすることができればと思い、NPO法人を立ち上げるに至りました。

2016年にNPO法人もったいないジャパンとなり、NPO法人セカンドブックアーチとは別組織になりました。現在は、NPO法人もったいないジャパンとNPO法人セカンドブックアーチは協力関係にあり、それぞれ活動を展開しています。

企業や家庭から年間に廃棄される新品同様の膨大な量の食糧や日用品を「もったいない」精神のもと、社会に還元していくことがNPO法人もったいないジャパンの存在意義であり、目標です。

NPO法人もったいないジャパン

該当SDGs 目標番号

インタビュー

理事長 大森裕貴さん

理事長 大森裕貴さん

寄付を募り行政・福祉へ

NPO法人もったいないジャパンの活動は、「もったいないもの」(不用品)の寄付を募り、それを必要とする行政や福祉団体に寄贈する仕組みになっています。企業からの寄付品は災害必需品が多く、一般家庭からは日用品が多いです。書き損じ年賀状や未使用の葉書、切手、外国通貨や貴金属は、換金して送料等に使います。

被災地への寄付は、寄付団体に品物を送って、行政や現地に届ける仕組みになっています。被災地というと災害直後に物資(食品など)を送るイメージがありますが、災害直後よりも、1~2年経過して毛布などの物資を送るケースが多いです。2016年に発生した熊本地震では、被災地に食器などを送りました。

2017年、茅ケ崎市と支援物資提供の協定を締結し、食料品や生活用品を届けています。行政を通して、生活に困窮している方や高齢者へ非常食や生活用品等を送っています。

「茅ケ崎ランドセルプロジェクト」では、ランドセルを茅ケ崎にある児童養護施設に寄付しました。子ども食堂や子育てサークル等の子供の居場所提供団体には、お菓子、文具、玩具、生活用品を送りました。児童養護施設と養護学校へ防災グッズを、精神科病院へ入院する人を支援する団体や自立援助ホーム、地域の集い場所を提供している団体へ、新品の衣類、絵本、タオル、おもちゃなどを送りました。

寄付を募り行政・福祉へ

ベトナム、インド、アフリカにも

「もったいない」の精神は、海外の人達にも届いています。大学生を中心に活動しているNPO団体が、春と秋のベトナムへの短期派遣の際に、カメラ、風船、絵の具等の文房具、バスタオル、固形石鹸、歯ブラシ、歯磨き粉、お菓子などを寄贈しました。子供たちとの交流だけではなく、生活環境向上のため、固形石鹼を使って衛生指導を行ない、家庭訪問に行き歯ブラシを住民の方にお渡しするなど、とても素敵な活動を今後も応援したいと思います。

ベトナムでは、日本式幼児教育を広める活動をしている幼稚園に絵本を寄贈。

エチオピアの小学校には、分度器、コンパス、三角定規を寄贈しました。

インドでは、サッカーを通じて貧困など恵まれない環境の子供達のサポートを行っているサッカーチームに、サッカーボール、スパイク、ユニフォームを寄贈しました。

企業からは、ユニフォームが寄贈され、東京都立の高校や全国からサッカーボールやスパイクが寄贈されました。皆様から頂いた切手や葉書などが送料となり大変助かりました。届いた様子の子供たちの写真をみて、たくさんの笑顔のお手伝いができたことを大変嬉しく思います。

カンボジアでは、教育支援活動を行っているNPOに、楽器、ボンド、絵の具などを寄贈し、音楽と図工の授業の教育支援のお手伝いをすることができました。

ベトナム、インド、アフリカにも

寄付先が2倍増に

寄付先はどんどん広がり、2023年は、国内、国外ともに支援を行った数が2倍(90件)に増えました。とても嬉しい成果です。寄付先に寄贈品が届いた様子の笑顔の写真をみて、沢山の笑顔のお手伝いができたことを大変嬉しく思います。

大森さんからメッセージ

現在、食料品の需要に対して供給(寄付)が追い付いていない状況で、食料品が不足していますので、食料品の寄付をしていただけると助かります。食料品が少なくなってきている理由は、寄付先が大幅に増えてしまったので、食料品(賞味期限1ヶ月以上のもの)の寄付をお願い致します。

取材を終えて:編集委員 西田尚司

『NPO法人もったいないジャパン』の「もったいない」のネーミングがすごくインパクトがあって、どんな活動をされているかを容易にイメージできて興味深く取材をさせていただきました。

「もったいない」ものを集めて、集めたものを使えるところに送って、本当に喜ばれる活動をされてると感じました。「もったいない」の精神と社会貢献活動が益々広がりますことを期待しております。
<組織概要>
団体名:NPO法人もったいないジャパン
所在地:〒253-0071神奈川県茅ケ崎市萩園1642-2
設立:2016年
事業内容: 事業内容:廃棄される食品や、使用できる日用品などを集め、国内外の福祉団体や個人等に寄贈し、「もったいない精神」を普及することにより、明るく健康で笑顔の絶えない社会の実現に貢献します。
URL: https://mottainai-japan.com/