現在、当社では①メディアの運営とマーケティング支援、②オンラインサロンの運営、③転職エージェントの事業、という3つの業務を柱としています。

①については、主に自社でメンタル系と住宅系のメディアを運用しているとともに、他社のインスタグラムなどのSNSの運用支援を行っています。②については、当社運営のサロン内にクリエイティブスキルが学べるコミュニティを組織し、実際に業務を担える人材へと育成をしています。また③については、育成した人材やSNS・ブログの読者向けの就職・転職・業務あっせん支援等をしています。

この3つの業務は密接に関わっており、例えば以下のような流れが生み出されています。

ケースとしては、ノルマなどを課せられることの多い営業職で疲弊してしまった人が、WEBを活用した企業マーティングやWEBライティング業務スキルを身につけて活躍をする、ということが多いですね。

当社を立ち上げたきっかけは、私自身の原体験にあります。企業の広報部にいた私は、当時、戦略立案やクリエイティブ系の業務に強みを持ち、業務でも実績を出すことができていました。しかし、人物査定の場になると、評価者とコミュニケーションがうまくとれる人や、根回しの上手な人が高い評価を得たりすることが多かったのです。はじめは、自分自身の至らなさを感じていましたが、転職後もそのようなことが続きました。そこに業種、業態はあまり関係ありませんでした。特に印象に残っているのが、私がゲーム会社に在籍していた時のことです。非常にクリエイティブな才能を持っている後輩がいたのですが、上司とのコミュニケーションがうまくいかないことが原因でなかなか評価されず、精神を病んでしまったのです。
人は皆、対話が得意なわけではありません。『外交的な才能』だけではなく、『内向的な才能』を持っている人物も評価されなければフェアではないと思います。そこで、「皆が自分自身の才能を生かし、得意なこと、好きなことをして活躍できる社会を創っていきたい」という理念の元、当社を立ち上げました。

起業の構想ができた時、まずその告知をSNSで行いました。当時、私のフォロワーは約3,000人だったのですが、約300人から詳しく話を聞きたいと連絡をいただきました。そしてそのうち約200人と実際に面談することができました。これは、マーケティングの観点からみると、非常に高い確率になります。
その後、希望者全員と3か月かけて面談を行いました。多くの人が「自分が活躍できる職種を見つけたい」「好きなことを仕事にしたい」とコミュニティに参加してくれました。なお、その中には「共に皆が活躍できる社会をつくりたい」と共鳴し、この事業立ち上げに加わった人もいらっしゃいます。

現在、当社のコミュニティで活躍している人の中には、適応障がいの経験のある人や発達障がいを抱えている人もいます。また、繊細な気質や内向性の強い人もいます。そのような人は営業活動が苦手な場合も多いため、外部の仕事を取ってきたり、顧客との折衝は当社が行ったりしています。「得意な仕事だけを担える組織」によって、皆が持てる能力を最大限に発揮して活躍しています。当社ではこの仕組みを「属性別タレントディビジョン制度」とよんでいます。

これからの展望として、二つやりたいことがあります。一つ目が、「誰もがその持ち味を発揮してフラットな組織で働ける当社の仕組みをパッケージ化して他社に提供する」こと。これによって、当社だけでは採用しきれない人材にも活躍の場を提供できると思います。
二つ目は、児童期からの教育です。多くの子供たちには固有の才能の片りんが見えているのですが、現在の教育環境ではそれを伸ばす仕組みが不十分だと思います。だからこそ、当社が通信教育にて才能開花のお手伝いをしたいと考えております。

すべての人の本来の価値が発揮される社会をつくるために、当社では引き続き取り組んでまいります。