ローカルSDGs アクションフォーラム

参加団体の活動紹介

<企業取組み紹介>
「水」と「エネルギー」を通して、循環可能な社会・環境保全に貢献

取材協力

株式会社スイシン

〒370-1301
群馬県高崎市新町2159-5

設立

1999年

事業内容

・水処理装置のメンテナンス業務
・水処理装置の設計施工及びコンサルタント業務
・温排水(温泉水・高温中温)熱回収装置・設計施工・メンテナンス
・各種プラント試運転業務
・各種プラント据付工事・メンテナンス業務
・各種機器・製品の販売

URL

https://ew-suishin.com/

今回、取材にご対応いただいたのは
株式会社スイシン 代表取締役 畑元浩様
株式会社スイシン 代表取締役 畑元浩様

SDGs活動内容紹介


一時利用済みの温排水から熱エネルギーを回収することでCO2を削減

概要
「リカロ+」は、各種工場の温排水や高温の源泉などがもつ熱エネルギーを回収する装置です。2016年の販売開始から現在に至るまで、多くの工場や温浴施設などが導入し、今後は病院や学校、宿泊施設、飲食店など、さまざまな業種へ展開していきます。 ※熱回収率:70~80%(諸条件による)

製麺会社における利用例

麺をゆでたゆで汁をそのまま捨てずに、そこから熱エネルギーを取得することで、次に麺をゆでる際の水をスムーズに加熱することができる。

インタビュー

環境問題への興味から水処理業界へ

環境問題に興味を持った私は、25歳で水処理会社に入社。超純水から排水処理まで設計・試運転を中心に業務を実施してきました。その後40歳で独立し、水処理業を主体とする会社を設立しました。そして2016年、自社商品である「熱回収装置ReCalo+(リカロ)」を開発。これは、今までそのまま捨てられていた中低温の排水の熱エネルギーを回収して再利用する事で、燃料費削減・CO2 削減が出来る装置です。

熱回収装置でエネルギー再利用を促進

排水から熱回収した場合のメリットは、作業工程を変更する必要がないため生産にマイナス影響が無いこと、熱エネルギーの再利用(燃料費削減・CO2 削減)が可能なこと、職場環境の改善(洗浄室の室内温度低下・湿度の低下・結露の軽減)に繋がること、排水処理施設の処理能力の改善・薬品使用量の削減に繋がること等が挙げられます。

年間200万円以上の燃料費の削減事例も

実際に導入していただいた企業の中には、排水量15L/min、排水温度95℃ で年間200万円以上の燃料費と、CO2量65.7t(40年生の杉が1年間に吸収するCO2 として約7,500本分)の削減に繋がった実績があります。排水量が多ければ多いほど、熱回収した時の効果は大きいですが、例え少量だとしても脱炭素への一歩となり、小さな効果が集まることで大きな効果に繋がります。

脱炭素経営支援において伝えたいこと

私は熱回収装置ReCalo+(リカロ)」の導入支援を通して脱炭素経営支援を行っていますが、これに際して真っ先に行うことは、イメージを変えてもらうことです。脱炭素と聞くと燃料費やCO2 などのイメージが先行するため機械装置の見直しや水道光熱費に着目されがちですが、社員の労働環境の改善や残業時間を減らすなども脱炭素に繋がることを伝えています。また、生活習慣を見直すことで生活レベルを下げることなく、無理なく省エネルギーと脱炭素社会に貢献できる事なども皆様にお伝えしています。今までの認識やイメージを変えるだけで、取り組めることがあること、出来ることがあること、SDGs や脱炭素に繋がることをより多くの人に知っていただけるように今後も努めて参ります。